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次回楽曲物語「涙はあまり好きじゃない」のはじめに公開




 

実は今まだラフ(これからまだ手直しする)ですが、楽曲の物語を二つ書き終えました。

 

知らない方もいらっしゃるかもしれませんが、僕らゆるは結成当時から楽曲の背景の物語を小説として公開してきました。(ホームページで現在5つ読むことができます。)

 

https://yuru2010.com/novel-tag/noveltop/
(これが自らを弾き物語と呼ぶ所以です。)

 

そして今新しく書き上げたものをクラウドファンディングのリターンである「楽曲の制作過程が見れて、6曲ダウンロードできる権利」の中で全文を先行公開したいと思っています。(このリターンの中で作っていくものとは別の楽曲の物語です。)

その楽曲は先月YouTubeに公開した「涙はあまり好きじゃない」という曲です。

 

 

この楽曲の歌詞にはタイトルの「涙はあまり好きじゃない」というセリフは出てなこないのですが、この物語とリンクして初めてタイトルと繋がるようになっています。

 

とはいえ、何となくすらわからないものを見てみたいと思ってもらうのは難しいと思うので、今日はここでその「涙はあまり好きじゃない」の小説の「はじめに」の部分を公開したいと思います。

いろんなことを掲載していく予定ですので、興味があればぜひクラウドファンディングのリターンに参加してみてくださいね^_^

 

■涙はあまり好きじゃない

8年間走ってきた。
長いようで短いなんて言葉があるけれど、この8年間はきっちり長かった。

 

その大きな原因は二つ。

 

まず一つ。
それは僕らがこの道を歩き始めた時に描いていた姿に届きそうな瞬間が一度としてなかったことだろう。
光り輝くステージでカッコよく歌う憧れのあの人のように自分もなりたくて、この道を歩き始めた。

 

道は必ず繋がっているのだと信じて歩き続けた。いや走り続けた。

 

25歳を過ぎて初めて練習したギター。
初めてカラオケ以外で歌を歌った。
全てが初めてだった。

 

「始めたばかりなので…」

 

そう口にすることで、始めたばかりにしてはまあまあできてるでしょ?

 

そんなアピールをしながら、まるで武器を手にしたかのように、その言葉をしばらく振り回した。
振り回しても振り回しても、その言い訳はひたすらに空を切り続け、振り回せば振り回すほどに、その言い訳は自分を切り刻み自分の価値を下げた。

 

言い訳という武器は他の誰にも刺さることはなく、ただただ自分自身を切り刻んでいく。

 

始めたばかりの奴が長年やっている人たちと肩を並べるためにはとにかく量をやる以外に方法はない。

 

やるかやらないか。

ただそれだけ。

 

週に3回路上ライブをしている人がいるのなら毎日。
だから車で生活しながら全国を回った。

 

うまく話すことができないのだから、リハーサルでは毎回台本を作ってトークの練習もした。

動画もアップするのなら毎日。

 

それでも全然足りなかったのかもしれない。
方法も間違っていたのかもしれない。

 

だからこそ僕たちは今ここにいる。

 

「俺たちだって頑張ってるのに…」

 

またそんな言い訳が勝手に口から出てこようとする。
そしてその言い訳は口から出るときに、目から涙をいつも一緒に連れてくる。

 

それがこの8年を長く感じさせた2番目の理由。

 

僕の目から嬉しくて流れた涙はまだない。

だから涙はあまり好きじゃない。

 

進んでも進んでも憧れの背中は見えることすらなく、進めば進むほど遠ざかるような気さえした。

 

そして気が付いた時にはその背中を探すことすらしていない自分がそこにいた。
代わりにすでに見えている違う人の背中を追いかけていた。

 

こうして人は井の中の蛙になっていく。

 

そしてその小さな井戸の中で見える背中すら追い越せない日々は続き、果てにはその背中はこちらを振り返り、僕をバカにした。

 

「必ず見返してやる」

 

そんなことを思いながら、その場所にひたすら食らいつく。

食らいつかねばならない。

だってこれだけ走ってきてたどり着いたこの場所を離れたら、どこに行けばいいのかわからないから。

この井戸をもう一度登り直すには深くまで落ちすぎた。

 

走り始めてからもう7年が経っていた。

そしてふと気付いた。

 

「あれ。何のために音楽してたんやっけ…」

 

そしてまた涙が流れた。

涙はあまり好きじゃない。

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