小説一覧
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主題歌「遠く離れても」
「遠く離れても」作詞・優生作曲・優生君が遠くへ行ってしまうと聞いてからなんてことない態度で君を不安にさせたかな※1君の知らない女の子と二人一緒に帰ることくらいこれから先必ずいくらでもあるだろう泣いて泣いて泣いてぐしゃぐしゃ汚い顔...
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後書き「遠く離れても」
離れても変わらないこと、離れてしまったから変わること、そして離れたからこそわかること、それぞれの関係の中でそれらは確実にあることだと思います。もちろん信頼して裏切られるくらいなら信頼することは馬鹿らしいと思いますが、本当に相手を信頼できない限り、相手からの信頼はないと思っています。
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第8話「不安よりも信頼さ」
そこからまた始まる一カ月は改めて長く感じられたが二人はまたいつもの日々をスタートさせた。そんなある日。恵美からの電話に出なかった太一から二十二時を回った頃に折り返しの電話がかかってきた。「ごめんごめん今帰りで電話出れへんかったわ。
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第7話「長い目で見るということ」
それからも今まで通りで、連絡する回数が増えたわけでも会う回数が増えたわけでもなかったが二人の関係は続いていた。そしてその月も一か月に一度会う約束をしている日がやってきた。その日は恵美が京都に来る番の月で二人は朝十時に京都の河原町駅で約束をして、ぶらぶらと買い物を楽しんだ。
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第5話「すべてが楽しくなる」
恵美は新社会人として仕事を始め、太一も新年度をスタートさせた。離れてからも二人は毎日連絡を取り続けていた。そんなある日。 「明日中学校の時の友達と飲み会があるんだけど行ってきてもいいかな?」電話の最中に出来た少しの時間をここぞと埋めるように恵美が言った。
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第4話「ぐしゃぐしゃじゃなくてくしゃくしゃ」
それからも何の変りもないまま二人の時間は過ぎた。基本的にはお互いバイトと仕事をこなして、週に一度か二度会う。会う時は家でゴロゴロしたり、夜はファミレスで食事をすることも多かった。仕事帰りにそのまま駅で待ち合わせをするときは居酒屋に行ってお酒を飲む。
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第3話「遠距離恋愛」
何事もなく二人の時間は流れて、付き合いだしてから一年の月日が経った。二人の間には何事もないとは言え月日の流れというものは周囲の状況を刻々と変えていく。恵美が就職をきっかけに実家に帰ることになった。恵美の実家の両親も恵美が実家に帰ってきてくれることを望んでいた。
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第2話「真面目に控えめに、でも溢れる気持ち」
実を言うとその告白は初めてではなかった。はじめは食事に誘った帰り道に気持ちを告げた。その時は何の気持ちもそこにはなくて、太一(たいち)はその告白を断った。
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第1話「伝えなきゃ伝わらない」
「もう帰ろうか」駅まで向かっている細い路地にあるラーメン屋のゴミ捨て場の前。ずっともじもじしている彼女をよそになんてことない話をしている最中だった。「好きだから付き合って欲しいです。」そんな単純な言葉。
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