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10.82018
Yuruがタイで音楽活動する理由
■タイとの出会い
活動開始から6年半経った2016年僕たちはスクリーンを使って自分たちとのコラボ演奏をする「2人で4人」、そしてそこから生まれた映画館ライブの制作を進めていました。(YouTubeでフル動画見れます)
30歳までに芽が出なければ諦めるつもりではじめたこの音楽活動でしたが、その時の僕は31歳になる直前。
30歳までというのは30歳になった瞬間までではなくて、31歳になるまでなんだとかどこかで言い訳しながら、諦めの悪い自分がそこにいました。
同時にその時進めていた映画館ライブに自信があったし、今までやってきた活動と出会えたみんなのおかげで、まだまだできることがあると信じていました。
そしてその映画館ライブと同時に、アジアの曲に興味を持ち、カバーしてみようとなりました。
それは「よし!ストリートで歌ってみよう!」となったあの日や「映画館でライブしよう!」となったあの日と同じ感覚で、僕ら2人の中にあがった活動の選択肢の一つでした。
同時に最後のトライになるかもしれないとも思っていました。
まずはアジアの曲をたくさん聞きはじめ、その中でタイの曲に出会いました。
単純に素敵だと思う曲に出会えたこと、YouTubeにアップされている楽曲のほとんどに物語があったことから、弾き物語を名乗ってきた僕たちにマッチしているとも思ったし、個人的にすごく好きでした。(僕たちは小説を書いたり、ライブでも物語を取り入れた演奏をしてきました。)
そしてその日本語カバーをYouTubeでアップしはじめました。
それが2016年の夏でした。
■新しい出会い
その動画はアップ一週間ほどの頃にご本人であるCOCKTAILさんがオフィシャルFacebookで紹介してくれたことをキッカケに再生数がいきなり数万再生まで伸び、タイ語のコメント、さらにフォローが爆発しました。
今の活動のキッカケをくれた彼らの楽曲、そして彼らには本当に感謝していて、僕たちがインタビューの時などにまず彼らの名前を出させてもらうのは、彼らへのリスペクトとともにこの想いからです。
そしてその後も多くのタイのミュージシャンの方が僕たちのカバーを紹介してくれました。
まずこのカバー曲を喜んでくれること、自らそれを紹介してくれるという姿勢に心を打たれたし、その出会いの中でSTAMPさんのように日本でも活動をしているミュージシャンの存在を知りました。
さらに日本のことを愛してくれているファンの皆さん、友達にも出会うことができました。
そのあたりから僕たちにはまた別の目標ができました。
■日本でタイブームを起こす
彼らが喜んでくれたこのカバー曲で僕らができることは何かと考えるようになりました。
現状タイの音楽には日本人を含め、海外の人が出会うには大きなハードルがあります。
その大きな理由はタイの曲のほとんどがタイ語で表記されているということ。
もちろんそれは日本の音楽であっても同じですが、世界的に見たときにタイ語は英語はもちろん、日本語に比べてもまだまだマイナーな言語です。
つまりタイに行ったときにラジオから流れるタイの音楽をたとえ素敵だと思っても検索することはまずできません。
インターネット上にはタイの音楽が好きで紹介している方はいらっしゃるので、自分で「タイ 音楽」のように検索すれば、もちろんたどり着くことはできますが、まだまだその数も少ないです。
つまり偶然出会うことはまず不可能だということ。
そこで自分たちの日本語翻訳カバーがそこをクリアするキッカケになる可能性を持っていることに気づきました。
僕らがカバーしているミュージシャンの方たちはタイですでにスターで、僕たちの力を借りる必要などない方たちばかりなので、お返しするだとか大それたことを言うつもりはありません。
でも互いが高め合える場所にしか、継続はないと思っているし、より大きなことを生み出すことはできないと思っています。
そしてそんなことを抜きにしても僕は彼らが喜んでくれればそれでいい。
彼らがタイ語で新曲を出せばそれが日本で勝手にひろまるシステムとして機能したり、日本に遊びにきたタイのファンの皆さんや友達が、日本でタイがひろまることによって、言葉の壁(今はまだタイ語表記のあるお店などは少ない)などを超えて、過ごしやすい環境が作れればそれほど嬉しいことはないです。
だからこそ僕らはこのカバー曲していることなど、誰が真似してくれてもいいし、一緒にひろめたいと言う思いがある方には全て共有します。
日本でタイブームが起こるそのときに自分たちが真ん中にいる必要はないです。
僕らの目的はそれではないので。
我がの目標は全く別の話です。
僕らはその中で自分たちの目標のためにも頑張っていきます。
■積み重ねるから変える
僕はタイという国が好きだし、タイのミュージシャンの力になりたいし、タイのファンの皆さんや友達のことを本当に大切に思っています。
そして同様に日本にも大切な家族や友達、そしてファンの皆さんがいます。
でも僕はパクチーが嫌いだし、からすぎる料理は食べられないし、バンコクの渋滞は本当に凄まじ過ぎて、「あーーーーっ!!」ってなります。
そして当たり前ですが日本に悪いことをする奴がいるように、タイにだって悪いやつがいることももちろんわかっています。
でもそれはストリートライブをしていたからといって、ストリートライブでの出会いだけを大切にしてきたわけじゃないのと同じで、ライブハウスでの出会いもツイキャスでの出会いも、ショッピングモールでの出会いも全部同じく大切にしてきました。
その場所が増えただけです。
ただ喜んでほしいと思う人たちがタイにもできただけです。
その中で新しい目標ができただけです。
この活動の中で出会えたみんなが、より一層音楽を、そしてライブすることを、発信することを好きにさせてくれたように、出会えたタイのみんながタイを好きにさせてくれました。
そのみんなに本当に感謝しています。
ただそれだけです。
それを日本から逃げたとか、日本を捨てたみたなことを国を超えるだけで言う人がいますが、新しい出会いが何で過去を上書きして消していくと思っているのかな。
出会いや大切なものは積み重ねるんだよっ!!
僕らがストリートをやめた時だって、そこから逃げたんじゃない。
これからも出会えた人たちと一緒に笑うための、一緒に楽しむための場所をちゃんと大切にして守っていくために変えただけです。
その決断が気にくわないという人たちまで一緒に連れていけるだなんて思っていないし、そのつもりもない。
同時に自分と合わない人を否定する気も本当にないです。
ストリートしか見に行かないという人だってもちろんいるし、それは悪いとか良いとかじゃなく単なる自由です。
だからこそ自分たちの決断を応援してもらえることは本当にありがたいし、本当に嬉しいと思っているし、信じてついてきてくれる方たちに、自分ができることや伝えられることをしっかりと届けたいと思っています。
形を変え続けてはいますが、僕はずっと同じことを言ってきました。
同じ未来を作りたい人たちと綺麗事や夢物語を本気で形にするためにこれからも変わらず変わり続けながら進みます。
必ず日本でもタイでもまたライブします。
約束します。
読んでくれて本当にありがとう。
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